輸入赤身牛肉の塊を使った「たたき」を作る大塚由起子さん=横浜市

オーストラリア・タスマニア産の赤身牛肉の塊を手に取る客=東京都板橋区のイオンスタイル板橋前野町

エバラ食品工業の「プチッとステーキ」

ヘルシーな赤身牛肉の人気が広がっている。脂肪が少なく低カロリーで、タンパク質やビタミン、
ミネラルが豊富。しかも、脂肪分であるサシの入った「霜降り肉」に比べ、値段は手ごろだ。
「硬い」「ぱさぱさする」というイメージもあるが、上手に調理すれば肉本来の自然なうま味を
味わえる。関連する食品メーカーや大手スーパーは、ネットや店頭で調理法を提案するなど取り組みを強めている。
◇
◆もりもり
「家族みんな肉が大好き。スーパーでおいしそうな赤身牛肉の塊を見ると、ついつい買ってしまいます」。
横浜市の主婦、大塚由起子さん(40)の得意料理は、表面にフライパンで焼き目を付けてから、やや低温で
じっくり火を通してスライスする「牛肉のたたき」だ。
比較的安い輸入肉でも、ジューシーに軟らかく仕上がるという。「脂が少ないので、夫も6歳の息子も、
もりもり食べてくれます。軟らかいから2歳の娘も大好物です」
大塚さんが参考にしたのが、「肉焼き総研」というインターネットのサイト。焼き肉のたれのエバラ食品工業
などが協力して立ち上げた。栄養学に関する学識者や管理栄養士らが、家庭で肉をおいしく焼くこつを伝授している。
http://www.sankei.com/life/news/160124/lif1601240020-n1.html
http://www.sankei.com/life/news/160124/lif1601240020-n2.html
http://www.sankei.com/life/news/160124/lif1601240020-n3.html
◆栄養豊富
日本獣医生命科学大客員教授の佐藤秀美さんは、栄養学の立場から「赤身牛肉は、体内のタンパク質の
合成に関わるビタミンB6や亜鉛を多く含み、老化の進行抑制に役立つ。脂肪の燃焼を促進するL-カルニチンも豊富」
と指摘する。
「栄養不足になりがちな高齢者や、ダイエット中の女性にも食べてほしい」と強調。薄切りの赤身肉なら、
たれを絡めて表面にさっと焦げ目が付く程度に焼くと、ぱさつかずにおいしく食べられるとアドバイスする。
エバラが昨年8月に発売した1回使い切りのソース「プチッとステーキ」は、こうした需要もあり好調な売れ行きだ。
◆自社農場
オーストラリア・タスマニア島の自社農場で生産した牛肉を輸入し、赤身肉の売り込みに力を入れているのが
イオングループだ。農場を開いたのは1974年だが、「ここ数年、女性やシニア層を中心に、赤身肉の需要が
高まっているのを実感している」とイオンリテール畜産企画部の釼持彰部長は話す。
特に、最近は500~600グラムのブロック肉が人気。店頭でフライパンを使った簡単なローストビーフの
作り方などを実演している。タスマニア産赤身牛肉の売り上げは、平成23年に比べ26年は2・5倍に拡大。
27年もさらに大きく伸びた。
オーストラリアでは牛を牧草で育てるのが一般的だが、同社の牧場では穀物も与えて日本人の好みに合う
肉の味になるように工夫。昨年から「タスマニアビーフ」をブランド化し、売り場のデザインや包装を統一した
コーナーを、首都圏や関西の新店舗中心に5店で展開している。
今後はこうした売り場をさらに拡大する計画。釼持部長は「日本の家庭でもブロックの牛肉を調理するのが
普通になってきた。国産より安くておいしい輸入赤身肉の良さをさらに訴えていきたい」と意気込んでいる。

オーストラリア・タスマニア産の赤身牛肉の塊を手に取る客=東京都板橋区のイオンスタイル板橋前野町

エバラ食品工業の「プチッとステーキ」

ヘルシーな赤身牛肉の人気が広がっている。脂肪が少なく低カロリーで、タンパク質やビタミン、
ミネラルが豊富。しかも、脂肪分であるサシの入った「霜降り肉」に比べ、値段は手ごろだ。
「硬い」「ぱさぱさする」というイメージもあるが、上手に調理すれば肉本来の自然なうま味を
味わえる。関連する食品メーカーや大手スーパーは、ネットや店頭で調理法を提案するなど取り組みを強めている。
◇
◆もりもり
「家族みんな肉が大好き。スーパーでおいしそうな赤身牛肉の塊を見ると、ついつい買ってしまいます」。
横浜市の主婦、大塚由起子さん(40)の得意料理は、表面にフライパンで焼き目を付けてから、やや低温で
じっくり火を通してスライスする「牛肉のたたき」だ。
比較的安い輸入肉でも、ジューシーに軟らかく仕上がるという。「脂が少ないので、夫も6歳の息子も、
もりもり食べてくれます。軟らかいから2歳の娘も大好物です」
大塚さんが参考にしたのが、「肉焼き総研」というインターネットのサイト。焼き肉のたれのエバラ食品工業
などが協力して立ち上げた。栄養学に関する学識者や管理栄養士らが、家庭で肉をおいしく焼くこつを伝授している。
http://www.sankei.com/life/news/160124/lif1601240020-n1.html
http://www.sankei.com/life/news/160124/lif1601240020-n2.html
http://www.sankei.com/life/news/160124/lif1601240020-n3.html
◆栄養豊富
日本獣医生命科学大客員教授の佐藤秀美さんは、栄養学の立場から「赤身牛肉は、体内のタンパク質の
合成に関わるビタミンB6や亜鉛を多く含み、老化の進行抑制に役立つ。脂肪の燃焼を促進するL-カルニチンも豊富」
と指摘する。
「栄養不足になりがちな高齢者や、ダイエット中の女性にも食べてほしい」と強調。薄切りの赤身肉なら、
たれを絡めて表面にさっと焦げ目が付く程度に焼くと、ぱさつかずにおいしく食べられるとアドバイスする。
エバラが昨年8月に発売した1回使い切りのソース「プチッとステーキ」は、こうした需要もあり好調な売れ行きだ。
◆自社農場
オーストラリア・タスマニア島の自社農場で生産した牛肉を輸入し、赤身肉の売り込みに力を入れているのが
イオングループだ。農場を開いたのは1974年だが、「ここ数年、女性やシニア層を中心に、赤身肉の需要が
高まっているのを実感している」とイオンリテール畜産企画部の釼持彰部長は話す。
特に、最近は500~600グラムのブロック肉が人気。店頭でフライパンを使った簡単なローストビーフの
作り方などを実演している。タスマニア産赤身牛肉の売り上げは、平成23年に比べ26年は2・5倍に拡大。
27年もさらに大きく伸びた。
オーストラリアでは牛を牧草で育てるのが一般的だが、同社の牧場では穀物も与えて日本人の好みに合う
肉の味になるように工夫。昨年から「タスマニアビーフ」をブランド化し、売り場のデザインや包装を統一した
コーナーを、首都圏や関西の新店舗中心に5店で展開している。
今後はこうした売り場をさらに拡大する計画。釼持部長は「日本の家庭でもブロックの牛肉を調理するのが
普通になってきた。国産より安くておいしい輸入赤身肉の良さをさらに訴えていきたい」と意気込んでいる。
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